ウチから自転車で行ける距離に西松屋があるんだけど、駐車場がいつもスカスカ。
けっこうな駐車スペースなのに。
先日、出先で見かけた西松屋も、やっぱり駐車場はスカスカ。
少子化の時代だから、ベビー用品店は仕方ないか・・・
いやいやいや!
ところがどっこい、実はかなり景気がイイようだ。
スカスカの駐車場も戦略なんだろうね。
知らんけど。
では、実際のとこ、どの程度の数字なのか。
西松屋の景気
・売上高 1,934億円(2025年2月21日〜2026年2月20日の1年間)
・全国1,181店舗
・47都道府県に出店
・台湾に子会社設立
・31年連続で増収
なんか、数字がハンパない💦
おまけに海外展開にも動き出している。
でも、31年も売上を伸ばしてるってことは、少子化が騒がれる前も後も変わらずってことでしょ?
スゲー!
でも、なんで!?
共食い作戦
西松屋の戦略で面白いのが「繁盛店」を作らないこと。
わけわかんらん(笑)
調べてみると、西松屋では 繁盛した店舗があると、近くにもう1店舗出店することがあるらしい。
お客さんを分散させる、いわば「共食い」作戦。
普通なら、駐車場は満車、店内は満員にしたいところなのに。
そうすることで店内の混雑を防ぎ、広い通路を確保できる。
子連れでも買い物しやすい。
つまり、「混んでいる人気店」より「快適に買える店」を目指してるようだ。
また、混雑しなければ少人数のスタッフでも運営しやすい。
つまり
1店舗の売上を最大化するより、効率よく運営できる店をたくさんつくる。
という考え方らしい。
なるほどね。
でも、ここで疑問。
店舗を増やせば、結局スタッフも必要になる。
在庫も増える。
家賃、電気代、物流費だって増える。
「客が客を呼ぶ」って言葉もある。
なのに、それで本当に儲かるのか?
西松屋の具体的な戦略
① 店を徹底的に標準化
店のサイズ、棚割り、陳列方法を統一化してるらしい。
基本的に同じ仕組みを横展開する。
だから新店舗をどんどん増やしても、一から店づくりを考える必要がない。
② 店員を増やさなくても回る仕組化
たとえば、衣類は全てハンガーを使った陳列。
これなら「畳む」という作業をなくせる。
発注・在庫管理は本部で行う。
ほかにも、マネキンや店内BGMなど「本当に必要?」というものを削ってるようだ。
作業を効率化するというより、作業そのものをなくしてしまう。
「店員さんに頑張ってもらう」のではなく、頑張らなくても回る仕組みをつくる。
こういうことみたい。
③「売れないと潰れる店」にしない
ここがメチャ重要!
低コストで運営できるため、1店舗に必要な売上も低く抑えられる。
1店舗あたりの損益分岐点は(※PRESIDENT Onlineによる試算)
赤ちゃん本舗:約6億2,700万円
西松屋:約1億2,800万円
その差は約5倍!
いや、逆だ。
1/5でいいわけだ。
だからスカスカの駐車場でも問題ないし、人口の少ない地域にも出店しやすい。
先ほどの、
「店舗を増やしたら、コストも増えるんじゃないの?」
という疑問の答えがこれか。
1店舗を低コストでつくり、低コストで回せるから、店舗を増やせる。
とはいえ、売れない店をそのまま残すわけではないらしい。
直近1年間でも61店舗を新しく出店する一方、25店舗を閉店している。
「ガラガラでも儲かる店」は残す。
でも「儲からない店」は閉める。
このあたりも、かなり合理的だ。
④オリジナル商品でコストダウン
自社企画の商品なら、仕入れ商品より価格や利益率をコントロールしやすい。
しかも1000店舗以上あるわけだから、かなりの大量生産が可能。
つまり店舗数が増えることは、単純に家賃や人件費が増えるだけではない。
店舗数の多さそのものが、商品を安くつくり、安く売るための武器にもなる。
なるほど、店舗を増やしても成り立つ理由が見えてきた!
独特な市場見解
戦略も十分面白いんだけど、ボクが一番驚いたのは市場の見方。
普通なら…
少子化
↓
ベビー・子ども用品市場が縮小
↓
「この事業はオワコン」
↓
別展開
と考えそうなもの。
いわゆる「隣の芝が青く見える」ってやつ。
でも西松屋は、市場を再確認してる。
大村社長はベビー・子ども用品市場を年間約2兆円と見ている。
対して、当時の西松屋の年商は約1,860億円。
市場シェアは約9%。
ってことは、残り91%は西松屋以外から買われてるってことに。
シェアが1%増えるだけでも、約200億円の売上に相当する。
市場全体が縮んでいても、自分たちのシェアがそれ以上に増えれば会社は成長できる。
ってわけだ。
例えば、
市場規模 2兆円
自社シェア 9%
売上 1,800億円
↓
市場規模 1兆8,000億円
自社シェア 15%
売上 2,700億円
になれば、
市場は10%縮小してても、そこでシェアを6%伸ばせば、売上は50%も増える。
なるほどね。
「隣の芝」を見る前に
「市場減少」と聞けば、他の市場に目移りするのも仕方ない。
でも、市場が100億円規模で、自分のシェアが1%ってわかったらどうか?
100億円の市場が90億円に縮んでも、
シェア1%なら売上9,000万円。
シェア2%なら売上1億8,000万円。
市場は縮んでいるのに、売上は倍になる。
市場が縮むことと、自社が縮むことは同じではない。
「隣の芝」に目を向ける前に、
今いる市場での、伸びしろはどうか?
一度見直してみる。
いや〜「市場の再確認」っていった話は聞いたことなかった、オモシロイ!


